こどもの外傷歯について
よくあるお電話に…
「こけて…」「お友達の頭があたって…」
「歯茎から血がでて歯がぐらぐらしています!今すぐ連れていった方が良いですか!?」
もちろん早めに連れて来ていただけたらそれが一番確実ですが、夜や休診日などにそうなってしまった場合、
出血さえ止まっていればそこまであわてて来ていただかなくても大丈夫です。実際当日できることは限られています。
ぐらぐらを固定することもありますが、そのままで経過を見ていくこともしばしばあります。
一度うってしまった歯は、神経が死んでしまったり、後続永久歯に影響がでることがあります。
重要なのは「経過を定期的にみていくこと」です。
(ただし、歯がわれてしまったり、割れたところから赤い点や線(神経)が見えてしまっていたら、なるべく早く来院して頂いた方が良いです)
特殊なケースとしてうって歯がめり込む(埋入)してしまうことがあります。
またまた私の息子のケースなのですが、3歳の時に夜にこけて空気清浄器の角で歯を打ちました。
かなりの出血があり、号泣していましたが出血が止まったのでその日はそのまま寝させ、さらに2日後に診察しました。
- 外傷2日後
骨と癒着(ひっつく)可能性もあるので抜歯も考えましたが、とりあえず半年期限で経過をみることにしました。
1カ月、2ヶ月と経過を見ていくうちに廷出(出てくる)してきたのでさらに経過を見ることにしました。
- 外傷半年後
ほとんど問題なく戻ってきたのでよかったよかったと思いきや…
- 外傷3年後(6歳)
根が隣の歯に比べかなり吸収しているのがわかります。
ぐらぐらしていますが、とりあえずまだしばらく抜けてもらっては困るのでそっとしている状態です。
そして生えてくる永久歯に問題がないかを確認するまでは安心できません。
というように外傷歯は経過を追っていくことが重要なのです。
こどもにはよくあることですが、出血するほど打ってしまった時は慌てず騒がず出血をまず止めて(ガーゼ等で圧迫)、
止まったなら欠けて神経が見えていないか確認して、見えていないなら数日以内に受診していただければと思います。
(欠けて神経が見えていたら、なるべく早く歯科を受診してください)